蓄電池とは
発電した電気や、買い取った電気を貯めておける蓄電池。蓄電池の仕組みや用途、また設置の際に利用できる補助金制度などについてまとめました。
蓄電池とは?
蓄電池は、文字通り電気を貯めておくことのできるバッテリーのようなもの。住宅や事業者、ビルなどに設置することができ、太陽光発電で発生した電気や、電力会社から買った電気を貯めておくのに使われます。ここ数年で普及しはじめ、メーカーからも住宅用の製品の発表が相次ぎました。
太陽光発電+蓄電池のある生活
昼間は太陽光発電が可能なので、家では太陽光発電の電力を使います。余った分は蓄電池に貯めておくことができます。太陽光発電だけで不足した分は電力会社から買うこともできます。
夜間は太陽光発電ができないので、蓄電池に貯めておいた電気を利用します。昼間と同様、不足分は電力会社から買います。
そして深夜は、電気を使うことがあまりありません。このタイミングで電力会社から電気を購入し、蓄電池に貯めておきます。
電気料金を下げることができる
太陽光発電だけでは電力が不足するとき、そして深夜の充電のときのみ電力会社から電気を購入すればいいことになります。そのため、電気料金を大きく下げることができます。昼間電気が余れば、それを夜間に利用することができます。蓄電池があることによって、昼夜を問わず太陽光発電のエネルギーを利用することができるようになるのです。
しかも、電気料金の安い深夜に電気を買って充電しておくので、昼間電気を買うよりもさらに料金を抑えることができます。電力会社に頼らず、より自立した生活ができるのです。
非常時にも電気が利用できる
電気を貯めておくことができるので、災害などで停電した場合も電気が使えます。
蓄電池がない場合は、発電できない夜間の電気は使えなくなってしまいます。ところが、蓄電池があることで、昼間充電しておけば夜間の電力もある程度確保できるのです。
蓄電池の仕組み
蓄電池の仕組みを知るには、まず電池の仕組みを理解することが必要です。
電池は、イオン化傾向の異なる+極と-極の金属、そして電解液から構成されています。-極の金属はイオン化しやすい金属で、イオンかした金属が電子を放出しながら+極へと流れていくことで電気が発生するという仕組みになっています。
充電はこれと逆のことが起きます。+極に電流を流すことで、+極の金属がイオン化し、-極で再び金属に戻ります。これによって放電前の状態に戻り、充電ができます。
利用できる補助金
蓄電池の設置コストは、まだまだ高額なのが現状。その分、一般社団法人 環境共創イニシアブ(SII)から設置者への補助金が用意されています。
現在販売されている機器には、それぞれ基準価格(A値)と目標価格(B値)が定められています。B値は、メーカーがコストダウンの目標として設定された金額。一方A値は現在の市場価格を反映した価格で、段階的にA値をB値に近づけていくことが目標とされています。
そのため、B値と購入金額の差額についてはSIIから補助金を受けることができます。購入金額がA値より高い場合は、差額の1/3、A値より低い場合は差額の2/3あるいは購入金額の1/4の補助金が適用されます。
蓄電池の注意点
蓄電池にはさまざまなメリットがあることはわかりましたが、導入に際して考慮しなければならない要素があることも忘れてはいけません。蓄電量、劣化による交換、設置場所が主なものになりますが、ここではそれらについて詳しく解説していきたいと思います。
電気を貯められる量に差がある
蓄電池には蓄電容量があり、いくらでも電気を貯めることができるわけではありません。製品ごとに貯めておける電気の量はまちまちです。持ち運びが容易なポータブル製品や、小型の製品は蓄電容量が少ないと思ってよいでしょう。蓄電池の電気を使用するときは、その蓄電池がどれくらい電気を供給できるのか、残量を考えながら生活することが重要になります。
蓄電池には製品にもよりますが、各種設定項目があり、動作モード、放電を開始する時間、蓄電残量などを操作することができます。これら設定を理解することで、その製品の蓄電容量を上手に活かすことができるでしょう。
電気について「使用できる量」を意識することはないと思いますが、蓄電池を利用する場合は、その容量を考えながら生活しなくてはなりません。暮らしている住宅環境を考慮して、適した蓄電容量の製品を選ぶことが重要です。
交換が必要
蓄電池に使われているリチウムイオン電池は、何度でも充放電ができるというわけではなく、充放電回数に限界があります。充放電を繰り返し行うことで蓄電池が劣化してしまうと、蓄電できる容量はだんだんと少なくなっていきます。そのため、どこかのタイミングで交換をしなければなりません。蓄電池はメーカーによっても、充放電が可能な回数や、寿命が来てからの蓄電容量の減り方が異なります。製品を選ぶ際には、長く使えるかどうかも考慮するようにしましょう。また、製品について、そのような点までしっかりと説明してくれる業者選びも大切なポイントです。
蓄電池を置く場所が必要
蓄電池を良い状態で使い続けるには、設置場所についても適切な環境を用意してあげる必要があります。蓄電池は屋外設置されることも考慮して設計されてはいますが、けっして耐寒性や耐熱性に優れた製品ではありません。直射日光を避けて、冬場の極端な気温低下も避けられる設置場所を用意できることが理想的です。精密機器なので、埃や塵の多い場所も設置場所として不向きです。結露があるような湿度の高い場所も劣化を早めてしまうので注意が必要です。
製品によって蓄電池の大きさは異なりますが、設置スペースのおおよその目安として、100センチ以上の幅、120センチ以上の高さが必要となります。奥行は30センチ以上もあれば充分でしょう。
これらを完全に満たす環境を用意することは難しいと思いますが、使用中のトラブルを減らし、快適に生活することを考えたら、1つでも多く条件を満たせるような設置場所があるかを考える必要があります。
蓄電池のレンタル利用
まだまだ高額な蓄電池の設置コスト。設置するには助成金を利用した購入方法もありますが、最近では家庭用小型蓄電システムのレンタルを行う業者もあります。レンタルを利用した場合のメリットには、コスト、メンテナンス、性能保証などがあります。ここではそれらについて詳しく解説していきます。
購入するよりもコストを抑えられる
現在のところ、家庭用蓄電池の小売価格相場は100万円から150万ほどのものが多く、これに工事費20万円ほどがさらに必要となるケースが多いようです。これは安い自家用車1台と同じくらいの予算が必要ということであり、まだまだ導入のための敷居は高いと言えます。レンタルを利用すれば工事費不要、月々8,700円ほどで蓄電システムを利用することができます。契約期間は10年となりますが、10年間のコストで比較した場合でも、レンタルなら総額104万円ほどとなり、購入するケースよりも安価にすませることができます。
10年間の性能保証がついている
蓄電池は使われ方によって寿命はまちまちですが、劣化による蓄電容量の低下など、使用期間が長くなるほど性能は落ちていくものです。日常での利用に影響が出るだけではなく、災害発生時にも安心して使えるように、日頃からのメンテナンスを心がけたいものです。
レンタル利用なら、メンテナンスサービスや容量性能保証サービスなどが付帯しています。容量性能保証サービスは、想定外の蓄電容量低下が起きた場合に、蓄電池を交換してくれます。万が一、個体差で劣化の早い蓄電池が設置されてしまった場合でも安心できるメリットは大きいと言えるでしょう。
レンタルを行っている業者が、まだ多くないことがデメリットと言えるかもしれませんが、もし利用できるようならば選択肢の一つとして検討するに値するのではないでしょうか。ただし期間レンタルとなるため、途中で解約するには違約金が必要となる点も注意が必要です。
蓄電池の注意点
蓄電池にはさまざまなメリットがあることはわかりましたが、導入に際して考慮しなければならない要素があることも忘れてはいけません。蓄電量、劣化による交換、設置場所が主なものになりますが、ここではそれらについて詳しく解説していきたいと思います。
電気を貯められる量に差がある
蓄電池には蓄電容量があり、いくらでも電気を貯めることができるわけではありません。製品ごとに貯めておける電気の量はまちまちです。持ち運びが容易なポータブル製品や、小型の製品は蓄電容量が少ないと思ってよいでしょう。蓄電池の電気を使用するときは、その蓄電池がどれくらい電気を供給できるのか、残量を考えながら生活することが重要になります。
蓄電池には製品にもよりますが、各種設定項目があり、動作モード、放電を開始する時間、蓄電残量などを操作することができます。これら設定を理解することで、その製品の蓄電容量を上手に活かすことができるでしょう。 電気について「使用できる量」を意識することはないと思いますが、蓄電池を利用する場合は、その容量を考えながら生活しなくてはなりません。暮らしている住宅環境を考慮して、適した蓄電容量の製品を選ぶことが重要です。
交換が必要
蓄電池に使われているリチウムイオン電池は、何度でも充放電ができるというわけではなく、充放電回数に限界があります。充放電を繰り返し行うことで蓄電池が劣化してしまうと、蓄電できる容量はだんだんと少なくなっていきます。そのため、どこかのタイミングで交換をしなければなりません。
蓄電池はメーカーによっても、充放電が可能な回数や、寿命が来てからの蓄電容量の減り方が異なります。製品を選ぶ際には、長く使えるかどうかも考慮するようにしましょう。また、製品について、そのような点までしっかりと説明してくれる業者選びも大切なポイントです。
蓄電池を置く場所が必要
蓄電池を良い状態で使い続けるには、設置場所についても適切な環境を用意してあげる必要があります。 蓄電池は屋外設置されることも考慮して設計されてはいますが、けっして耐寒性や耐熱性に優れた製品ではありません。
直射日光を避けて、冬場の極端な気温低下も避けられる設置場所を用意できることが理想的です。精密機器なので、埃や塵の多い場所も設置場所として不向きです。結露があるような湿度の高い場所も劣化を早めてしまうので注意が必要です。
製品によって蓄電池の大きさは異なりますが、設置スペースのおおよその目安として、100センチ以上の幅、120センチ以上の高さが必要となります。奥行は30センチ以上もあれば充分でしょう。 これらを完全に満たす環境を用意することは難しいと思いますが、使用中のトラブルを減らし、快適に生活することを考えたら、1つでも多く条件を満たせるような設置場所があるかを考える必要があります。
蓄電池のレンタル利用
まだまだ高額な蓄電池の設置コスト。設置するには助成金を利用した購入方法もありますが、最近では家庭用小型蓄電システムのレンタルを行う業者もあります。レンタルを利用した場合のメリットには、コスト、メンテナンス、性能保証などがあります。ここではそれらについて詳しく解説していきます。
購入するよりもコストを抑えられる
現在のところ、家庭用蓄電池の小売価格相場は100万円から150万ほどのものが多く、これに工事費20万円ほどがさらに必要となるケースが多いようです。これは安い自家用車1台と同じくらいの予算が必要ということであり、まだまだ導入のための敷居は高いと言えます。レンタルを利用すれば工事費不要、月々8,700円ほどで蓄電システムを利用することができます。契約期間は10年となりますが、10年間のコストで比較した場合でも、レンタルなら総額104万円ほどとなり、購入するケースよりも安価にすませることができます。
10年間の性能保証がついている
蓄電池は使われ方によって寿命はまちまちですが、劣化による蓄電容量の低下など、使用期間が長くなるほど性能は落ちていくものです。日常での利用に影響が出るだけではなく、災害発生時にも安心して使えるように、日頃からのメンテナンスを心がけたいものです。
レンタル利用なら、メンテナンスサービスや容量性能保証サービスなどが付帯しています。容量性能保証サービスは、想定外の蓄電容量低下が起きた場合に、蓄電池を交換してくれます。万が一、個体差で劣化の早い蓄電池が設置されてしまった場合でも安心できるメリットは大きいと言えるでしょう。
レンタルを行っている業者が、まだ多くないことがデメリットと言えるかもしれませんが、もし利用できるようならば選択肢の一つとして検討するに値するのではないでしょうか。ただし期間レンタルとなるため、途中で解約するには違約金が必要となる点も注意が必要です。